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ナウシカとリーマ:いとおしい少女たち

宮崎 駿のアニメ『風の谷のナウシカ』の主人公ナウシカは、虫や木や鳥と語り、風を友として空を自由に飛ぶ。そして、いとおしいものの命を救うためには、死をも恐れぬ勇気あるやさしさを身をもって示す聡明な少女だ。巨大産業文明崩壊後の地球。ナウシカは、汚染された地球に生える有毒植物の胞子を密かに集め育てる。そして、どんなに異形の植物でも、きれいな水と土で育てれば、可憐な花を咲かせ、毒も出さぬことを知る。地球を汚し人類を追いつめているのは、他ならぬ人類たちなのだ。ナウシカの智慧と勇気とやさしさに共感する今を生きる子どもたちは、今を敏感に感じ取っているのだ。そして、子どもらはナウシカに希望を見出そうとしている。

W.H.ハドソンの小説『緑の館』の主人公リーマは、熱帯雨林の森の魅力的な少女だ。リーマは、南米の秘境に住む少女・・・。ジャングルの枝から枝へ風のように渡り、蜘蛛の糸で紡いだような不思議な色合いの着物をまとい、森の生きものたちを友として暮らしている。人間も自然の一部に過ぎない。動植物を絶滅の危機から救うべきだと主張した19世紀の博物学者ハドソンは、リーマの哀しい死を描き警鐘を打ち鳴らそうとした。

ナウシカとリーマ。環境破壊の時代のヒロインに共通するもの。それは、自然との共存の感覚であろう。人と自然が豊かで強い絆で結ばれることの大切さを彼女らは身をもって私たちに教えているのだ。彼女らを、いとおしいと思うのは、私だけではあるまい。

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