(2005.6.3更新)
総合施設、モデル事業はじまる
空き施設の有効活用や保護者からの新たな要求に対応する必要などから、自治体独自の財源や工夫で作られた一元化施設はすでに約300にのぼる。そのようななか、ようやく国によって「総合施設」のモデル事業が始まった。
文部科学省と厚生労働省は、4月6日に東京や大阪など全国36カ所の幼稚園と保育所の機能を一体にした新型施設の開設を発表した。
新施設は、30〜40人を受け入れるところが多く、既存の幼稚園と保育所が連携する方式の施設などでは新年度である4月から実施し、子どもを新たに募集するところでは今秋にもスタートする。
総合施設は、来年度から本格実施の予定だが、軌道に乗るためには、まだ、施策や所管が教育と保育に別れている行政機関の一元化や職員数など基準の明確化などの課題が残されている。
基準の明確化が遅れていることについて、両省は「来年度予算で議論していく」と様子見の状況であり、自治体や施設運営者からは、「保育所の基準を下回る、安上がり運営を容認するのではないか」と心配する声が聞かれる。わが国では、子育て支援にかける予算が少ない実情が知られるようになっており、国会でも「次世代の育成にもっと財源を配分する必要がある」
との議論が活発になってきている。「総合施設」を軌道に乗せるためにも、財源の確保について政府には早急な議論が望まれる。
保育や学校の選択肢拡大に重点・規制改革会議が検討候補
政府の規制改革・民間開放推進会議(議長・宮内義彦オリックス会長)は5月25日の会合で、2005年度に重点的に検討する規制緩和項目の候補を提示した。省庁一体で取り組む少子化対策では保育サービスに対する補助制度を需要の多様化に対応して大幅に見直すなど、利用者側の選択肢拡充に力点を置いており、急速に進む少子化対策を総合的に打ち出したのが特徴である。
重点検討項目には行政サービスの担い手を官民競争入札で決める「市場化テスト(民間競争入札)」の本格導入に向け、今年度中に関連法案を国会に提出する方針を明らかにし、今後は7月の中間まとめに向けて具体的な内容の詰めを急ぐことになる。
また、現行の出産・育児支援策を統合して自由にメニューを選べる「育児保険」の創設を視野に入れ、現在は保育所の設置主体が対象となっている補助金については、利用者に直接補助金を交付する仕組みに改め、自宅で保育する場合なども支援できるようしたい考えである。さらに、教育面では教員免許の更新制や仮採用期間の導入のほか、生徒と保護者が学校を自由に選べるようにする制度改正などを検討する。
読売新聞 2005年4月7日、5月18日、日経新聞2005年5月25日
[ BACK ]
All Rights Reserved
Copyright (C) 1997-2005 MATURE LIFE Inc.