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ボタン 市町村の指名入札一考(H10.6.11更新)

 今、全国の市町村では、2000年の介護保険制度導入に向けて「介護保険事業計画」の策定に忙殺されようとしています。市町村の多くは、かつての「老人保健福祉計画策定」の時と同様に、外部のコンサル業者に委託するようです。
 この特需を受注に繋げようと、にわか仕込みの業者も含め、○○総研・○○研究所などをはじめとする多数の調査会社が、市町村の介護保険担当者のところへ日参しているようです。

 かつては、過去の実績があるコンサル業者と随意契約を結ぶことも多くありましたが、今日では、ほとんどが指名競争入札によって業者選定が行われているようです。
 入札指名にあずかる前提として、建設業や物品納入業者同様に事前の業者登録を条件とするところもあります。しかし、今回の場合は、業務の特殊性のため、専門的な業者を広範囲から選ぶため、必ずしも業者登録は前提としていないところがほとんどではないでしょうか。

 実際の業者選定の過程は、市町村によって千差万別ですが、私どもの経験からその一端をご紹介します。

 Y市は、事業予算を当初で確保し、早くから業者選定の準備を始めていました。委託業務の仕様も細かく指定してありました。業者登録も前もって済ませるように2月に業者へ指示がありました。担当セクションを含む理事クラス8人を前に、7〜8社の業者ヒアリングを実施しましたが、価格だけでは決定しないという考えから、実際の業務従事者である研究員の出席を求め、個人の実績を含めた約30分間のプレゼンテーション、その後10分間の質疑応答がおこなわれました。プレゼンテーションの時間は厳守され、入室から退室まで一方通行で順路を指示され、他の業者と会わないように配慮されていました。

 このやり方は、選定を受ける者からしても、一番公正に納得のいく選定のやり方であったと思います。一般的に見て、今回の業務については行政側から詳細な業務仕様書が示されないままに見積もりの要請がされる場合が多く、大掴みの条件しか提示されない場合がほとんどです。また、業者ヒアリングも実際に誰が業務を担当してくれるのかをあまり問わず、会社のブランドや価格といった要素だけで決定しているところが多いように思われます。

 庁舎や学校の建設では、基本的な設計仕様に基づき行われるので、どこの業者がやっても出来上がりは同じかもしれませんが、今回のようなソフト業務では、安ければよいというものではありません。折角の指名競争入札方式を取り入れているのであれば、担当者が業者を選ぶ要素を、価格だけでなくもう少し幅広く取り入れて、厳選するようにして欲しいものです。



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