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(2005.10.4更新)

世界の保育事情(フランス)

フランスの家族政策

 国際的にも手厚い家族給付制度と高水準の保育サービスが特徴とされているフランスは、少子化対策をはっきりと人口政策として位置付けています。そのため、「N分のN乗方式」と呼ばれる、子どもが多いほど有利な課税方式を導入するなど、税制上の優遇措置などがなされています。
 20世紀前半は、子どもの数を増やそうというのが、大きな政策課題になっていましたが、今日では、親が出産育児について幅広い選択が行える環境整備が重要であるとの認識に転換しました。
 そのため、2003年4月の全国家族会議においては、既存の家族給付を整理統合し、「乳幼児迎え入れ手当て」が創設されるとともに、事業所内託児施設、税控除の創設、託児所等の増設などの新しい政策が発表され実行に移されています。
 主な家族政策は、主に「出産・育児に関する休暇制度」、「保育サービス」、「児童手当制度」、「その他の政策」からなっています。そのうち、「保育サービス」についてご紹介します。

▼ 保育学校


 フランスといえば、「保育学校」といわれるほど、保育学校はフランスが世界にほこる幼児教育制度です。小学校と同じ敷地にありますが、義務教育ではありません。満2歳8ヶ月以降、子どもの発達に応じて入学させることができます。
休みは、水曜日と日曜日。土曜日の登校は自由ですが、ほとんどの子どもが土曜日は欠席するため、実質週4日制になっています。さらに、長期休暇がふんだんにあり、日本と比べると生活のテンポはかなりゆっくりしています。

▼ 託児所

 ほとんどどの小学校に「ギャルドリ」という託児施設が併設されており、働いている親の子どもたちは、保育学校の始業時間前や放課後には、ここで保育されます。

▼ 一時託児所
 母親が働いていない子どもの一時預りを中心としており、3か月から6歳児を対象とした時間単位の預かりです。単独施設と併設施設があり、都市部では、街のあちこちで見かけられます。

▼ 保育園
 両親が共働き、あるいは在学中などの場合に利用でき、公立と私立があります。対象は3か月から3歳で、朝7時から開所しており、親の通勤時間もカバーするよう配慮されています。ただし、利用できるのは働く親の10%程度です。

▼ 親保育園
 親が小さなネットワークを作り、保育者をやとって運営している保育園です。親も交代で保育に参加することが前提となっています。0歳から6歳の子ども20人までとされていて、主に0〜3歳の親子が保育学校に入る準備期間として利用しています。

▼ レジャーセンター
 自治体が開設しているセンターで、給食代程度の安い料金で、指導員の資格をもった人たちが森の散策、美術館訪問などのプログラムを行っています。保育学校が休みとなる水曜日と土曜日、バカンスの期間に開所されます。
他にも家庭型保育として、「家庭的保育」、「家庭保育園」、「ベビーシッター」、「オウペア(地方や海外からの学生が下宿して子どもの面倒をみる制度)」などがあります。

 主に市町村によって運営される託児所の不足から、90年代に認定保育ママを利用する家族に対する雇用補助を行っていました。その結果、認定保育ママが大幅に増加しました。しかし、認定保育ママは資格要件が緩いことからサービスの質が低いと指摘されたこともあり、政府は集団託児所の拡充(01年〜)と、認定保育ママの資質と地位向上を目指した制度改正(04年〜)に取り組んでいます。

参考:厚生労働省 パンフレット『子ども・子育て応援プラン』
  汐見 稔幸 「世界に学ぼう!子育て支援」フレーベル出版


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