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ボタン オーストラリアの施設(H9.12.10更新)

garden  私たちは、ケンプシー(人口約1万人)に5ヶ所あるナーシングホームのうち、3ヶ所を案内していただきました。いずれも、ナーシングホーム(住居と継続的な看護及び集中的な介護サービス)とホステル(住居と日常生活の介護サービス)とが併設されている施設でした。
 その内の一つである「BOORONJEN DJUNGIN AGED CARE FACILITY」は、最近新設されたばかりの地元原住民であるアボリジニのための施設で、広大な敷地に、アボリジニの生活色である赤煉瓦色を基調とした一層のナーシングホームとホステルが向いあわせに建っており、その間の中庭には聖なる(精霊の宿る)川が作られていました。

 建物の内壁は、アボリジニの民族的な意匠を凝らし、木目が活かされていました。さまざまな行事が催される大ホールを中心に入居者の棟が放射状にのび、それぞれの棟への入り口には、コアラプレイス、ポッサムプレイスなどのプレートが掛けられ、各部屋の入り口には、アボリジニの魔除けの動物が部屋番号と並べて掲げてありました。
 さらに、各部屋のシャワールームのタイルまでも民族的デザインが施されるなど、全体的に入所者の生活背景が配慮されていました。

home  この施設は、もともとアボリジニ専用の施設として計画されたのですが、住み慣れた住居を離れてまで入所する希望者が少ないため、現在はアボリジニ以外の希望者も受け入れているということでした。
 オーストラリアでは、このようなナーシングホームやホステルに入るために地元のACAT(Aged Care Assessment Teams)の認定を受け無ければなりません。後日、私たちが訪れたナンバー病院のACATの話によると、日本の高齢者保健福祉計画同様にオーストラリアでも人口に対し整備すべき個々の施設目標がありますが、実態は遅れていて場合によっては、入所待ちが1年以上というケースも多くあるということでした。

 また、近年はホステルとナーシングホームの入居者の違いが無くなりつつあり、日本における養護老人ホームの特養化と同じような状況になっているようでした。
施設を見る範囲では、日本の方が要介護のレベルに応じ細分化されているように感じました。また、1985年から「高齢者ケア改革戦略」に沿って、施設から在宅へのシフトを進めている割には、ケンプシー滞在中には在宅ケア活動を見ることは出来ず、町中で訪問活動車も目にすることはありませんでした。 これは、まだ人口の割に入所施設が多く、ナーシングホームやホステルでの施設ケアが中心となっているためでしょう。しかし、その活動が見聞き出来なかったことは少し心残りでした。

 


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