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うわさのケアマネさん(13) -後編-

るうてるホームサービスセンター居宅介護支援事業所
社会福祉士・介護支援専門員 山下 裕史 さん


−貴施設の特徴である「利用者本位」についてお聞かせください。

 例えば、ショートステイは、午後3時くらいに施設を出発し、4〜5時にご自宅に到着するのが普通だと思いますが、「るうてる」ではご家族が仕事の都合などで7時の帰宅を希望した場合、ここで夕食をとっていただいた後にお送りします。
 また、デイサービスで、朝の9時から夕方4時では長すぎる方もいらっしゃるので、昼食を食べ終わったら帰りたいという場合は、個別に対応しています。

−ケアプランを作成する上で、お困りになることはどんなことですか。


 要支援、要介護でも家族が「いる」と「いない」では、サービスの利用量が違います。家族と同居している場合は、自分でできる能力があっても家族が介助するため、要介護認定では重くなります。一方、一人暮らしでは、しんどくても自分でしなくてはならないため、判定は軽くなりがちです。 また、同じ要支援でも、家族が同居していれば、サービスがなくてもいい場合もありますが、一人暮らしだと「どうしてデイサービスは週2回なんだろう」となります。これらのことを考えると、国は、今のように「全体の平均」でみていてよいのだろうか、と思うのです。

−措置時代と介護保険導入後と比較していかがですか。

 介護保険制度のよい部分は、サービス事業所が増えたことで利用者がサービスを選べるようになった点でしょう。ただ、一方で、経済的に恵まれない方たちが切り捨てられているのも事実です。まず、そこをカバーできればよいのに・・、と思います。税方式と保険方式を取り入れることを考えるのも大切かもしれません。
 そもそも保険制度とは、日ごろから保険料を支払っているからサービスを利用できるのであって、支払えないとサービスを利用できないのですから。

−介護保険について見直しが必要な点とは何でしょう。

 まず、ご家族のリストラや息子さんの借金のために保険料が払えず、サービスを利用できない人に対して、何らかの形で補う部分を残しておかないといけないと思います。生活保護という方法もありますが、考えなくてはならないのは、生保を受ける前の段階の受け皿です。保険料も上がり、生活は苦しくなる一方なのです。介護保険でサービスを購入できないために、家族が我慢し、虐待にいたる場合もあります。
 介護保険サービスは全国一律ですが、地域福祉が見直されているように、地域によって状況の違いはずいぶんあります。このところ、神戸や宝塚などに次々老人ホームができていますが、これは事業所にとっては、「お金があるところに行けばお金が入る」という側面があるからです。ですから、地域性によって財源の分配方法も考えていかないといけないと思います。この前、芦屋の駅で、「介護保険っていいわよ。たった2万円で住宅改修できるのよ。」、「あら、そんなに安くできるのね。」と御婦人方が話していました。お金の価値観が違いますよね。(笑)

−最後に、この分野を目指す人が増えていますが、向いている人、そうでない人とは。

 この仕事をしていると、利用者の生き方や人生の深さから学び、自分の人生を考えていける点では得るものは多いと感じます。今、私は大学で講師として教えていますが、私が言うのはその点なのです。
 しかし、実習生をみていて、年々、社会福祉士の資格を取りたい人が少なくなっている気がします。といいますか、資格を取りたい人は増えましたが、「この道に進みたい」のではなく、「就職に有利」、「取っておいたら便利」と考える学生が増えてきた気がするのです。さらに、ケママネのほうが社会福祉士より就職先が多ため、まずケアマネの資格をとろうとしています。社会福祉士なんて事務やっている人だといわれます。
 ソーシャルワークは丁寧にやっていったら専門性はあると思います。私の経験から言えば、虐待のこと、苦情トラブルのことなど、ソーシャルワークで関わっていくことによって解決につながっていきましたし、同時にそこで社会資源を開発したり、ネットワークを強化できることを学んだりしました。ソーシャルワークとは、システム論、運営管理論、政策論等ともつながっていますから、これらを実際の現場でやっていくことを考えると、やはり経験が必要になってくると思います。

−ありがとうございました。

◆山下 裕史(やました ひろし)◆(敬称略)
  <社会福祉士・介護支援専門員>

特別養護老人ホーム介護員勤務、デイサービスセンター介護員勤務、在宅介護支援センター相談員を経て、るうてるホームサービスセンター居宅介護支援事業所 ケアマネジャーを務める。
H16.4.1〜
  種智院大学 仏教福祉学科 専任講師
  京都ノートルダム女子大学大学院 兼任講師
  (社団法人)大阪社会福祉士会 北河内支部 支部長

社会福祉法人 るうてるホーム
◆るうてるホームサービスセンター居宅介護支援事業所◆

住所:〒575-0003 四條畷市岡山東3−9−5
電話:072−878−0686 /FAX:072−878−7417

 るうてるホームの相談機能として、地域型在宅介護支援センター・障害者生活支援センターを併せ持つ。今後の課題として、居宅介護支援事業所がケアマネジメント業務を行う際、これらの相談機能における事例の共有や円滑なチームアプローチが地域から求められている

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