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うわさのケアマネさん(11)

居宅介護支援事業所 ミスモ
管理者・ケアマネジャー 小 川 睦 美 さん


−ケアマネジャーになられたきっかけは何ですか。

  ケアマネジャーになって約2年になりますが、もともと、介護保険制度が始まる前は、夫の仕事の関係でアメリカにいましたので、ケアマネジャーについては、何も知りませんでした。
 日本に帰ってきて何か勉強しようと思っていたときにケアマネという職業を始めて知り、勉強を始めました。その後、ケアマネの試験に合格したのですが、すぐにケアマネとしては働くことに迷いがありました。そんなとき、訪問看護ステーションを立ち上げるということで声を掛けていただきましたので、訪問看護師として働くことにしました。
 訪問看護ステーションで働いていた時は、重症の方が多く、接しているうちに家族的な思いが大きくなっていきました。そうするうちに、その方たちとの最も適した関わり方、関わる範囲や程度について考えるようになり、「自分にはケアマネの方が合っているかもしれないなぁ」と思うようになったのです。そんなとき、ケアマネをしている知り合いから、「(NPO法人)ケアマネジャーの会」に誘ってもらい、それがケアマネになるきっかけとなりました。

−この度、ケアマネとして独立されたのですね。

  この12月末にそれまで所属していたNPO法人を辞めたのですが、和歌山にはケアマネが少ないので、私が担当していたケースを引き続き持ってほしいと言っていただきました。また、私が担当していた方々も私に引き続きお願いしたいとおっしゃってくださったので、30人くらいはそのまま新たな事業所でお引き受けすることになりました。
 その後、新規の方が増えましたので、現在は40人くらいでしょうか。

−看護師からケアマネになられて、いかがですか。

 看護師でケアマネの試験を受ける人は多いです。でも、ケアマネジャー資格をとってもケアマネとして働く人は少ないのではないでしょうか。
 でも、私は、病気だけでなく、生活を通してご本人とトータルでお付き合いできますから、在宅のほうが面白いと感じています。病院にいたときは、患者さんとは、勤務時間内だけの接点でした。でも、今は携帯電話を常に横において、・・・という状況です。そういう意味では、今は、ケアマネとしてやりがいを感じています。

−病院に勤めているケアマネ資格をお持ちの方にもケアマネとして仕事をしてほしいと思われますか。

 そうですね。絶対、ケアマネをお勧めします。それと、「もっと在宅について勉強してください」と言いたいです。 患者さんが退院する前に、「この患者さんは、退院したら在宅でどうやって生活するのか」ということをもっと考えて頂きたいです。また、私たちケアマネが知っておく必要があることについても、もっと知らせていただきたいですね。

−病院の担当医や担当看護師などは、在宅のことをあまりご存知ないのでしょうか。

 病院の方たちは、地域の社会資源の整備状況を知らないままに、患者さんに「ショートが利用できるよ」などとおっしゃることがあります。でも、実際には、地域ではそのサービスが利用できない場合もありますから、そういうときは本当に困ることがあります。

−医療系のケアマネとして、ケアプランを立てるときに心がけていることはありますか。

 病院関係の知り合いが多いので、病院からの退院によってお世話するケースが多いです。ですから、病院で受けたケアの質を落とさずに在宅で生活できるように心がけています。 また、お付き合いするなかでご家族の経済的な状況もみています。もし、経済的に負担になるようだったら、身体障害や特定疾患などによる申請によって、何かサービスを利用できないか、などを考えます。

−介護度4、5の方は、在宅で生活していくためには、介護保険でカバーできるでしょうか。

 ご家族次第だと思います。サービスを利用するからといって、ご家族が介護から解放されることはないと思います。 ですから、ご家族がしっかりと支援できる場合なら在宅での生活は、大丈夫だと思います。特に、夜間のケアなどは、現在の支給限度額のなかでは、家族の助けなしに成り立たないと思います。ですから、ご家族の助けは必要で、介護度5の方が一人で在宅生活をするのは難しいと思います。

−利用者の権利について、どうお考えですか。

  利用者の中には、私たちをお手伝いさんと間違っている方もいます。私は、ある程度のことは言いますが、その方の生きてこられた背景、過程がありますから、いまさらその方の考えを変えることはできないと思っています。 また、無理強いや押し付けはきらいですから、物事が判断できる方であれば、最終的にはご本人に任せるしかないと思っています。 例えば、糖尿病の方の食事制限などについても、看護師と一緒にがんばって指導しますが、結局、最後はご本人の意思に任せるしかないのです。


−ケアマネの理想像についてお聞かせ下さい。

  それぞれのケアマネが、「私は、これができる」というものをもって、特化していったらよいと思います。それは、食事管理でも何でもいいのです。例えば、難病や重症の方を担当した経験のない方は、ケアマネになったからといって、突然そのような方の対応をするのは難しいでしょう。 私も福祉のことについては、福祉の分野で経験を積んだ方にはかなわないと思っていますから、自分を医療系で特徴づけたい、専門性を持ちたいと思っています。

−今後、福祉系に進む人に対して、先輩として福祉・介護についてアドバイスをお願いします。

 やはり、「人間」を好きな人が求められると思います。看護師でも同じことですが、人を嫌いだったら、この仕事はできません。「子どもが好き」、「年寄りが好き」ではなく、「人間が好き!」でないといけないと思います。

−これからケアマネとして独立したい方に対して、何かアドバイスをお願いします。

  私も事業所を立ち上げたばかりなので、何ともいえませんが・・・、経済的には大変です。(笑) 今までは、電話代、車代など全て会社が管理してくれていましたが、これからは自分で管理しないといけません。
 たとえば、今は、コピー代の高さやファックスのインクがあっという間に少なくなることにびっくりしていますが、そういうところを覚悟する必要があります。それと、半分は「趣味」の感覚で楽しんでやらないと、どんどん儲けようと思っていたらだめですね。(笑)
 でも、全部、自分の責任でやっていますから、以前よりずっと仕事している実感があります。独立に関しては、主人には事後報告だったのですが、何もいいませんでした。でも、自宅で事務所を兼ねていますので、けじめにはとても厳しいです。子どもにとっては、私が独立することで家にいることが増えたのですが、逆に「いつも仕事しているなぁ」って言っていますよ。

−ありがとうございました。

■ 小 川 睦 美■(敬称略)
<看護師、ケアマネジャー>
NPO法人「和歌山ケアマネジャーの会」でケアマネとしての経験を積まれた後、昨年12月にケアマネとして独立されました。現在、看護師としての経験をもとに、医療関分野係に強いケアマネジャーとして、活躍されています。

●居宅介護支援事業所 ミスモ●
  電話:073-448-6702 FAX: 073-448-6704
   e-mail:mutsumin@f7.dion.ne.jp
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